生産工程の流れ
先染織物の生産工程は、下の図のような流れになります。
主な工程は、(原糸入荷)→ (1)染色 → (2)準備 → (3)製織 → (4)仕上・加工→(出荷)という流れになります。
工程の中では、(2)の準備工程(特に経糸)が複雑な流れになっています。
工程 | 内容 | |||
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1 | 染色 |
糸を染める。 生産ロットなどによって、綛(かせ)染色、チーズ染色、ビーム染色に分れる。 (図ではピンク色のボックス) |
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2 | 準備 |
糸を織機で織ることが出来る状態にする。 作業は、経糸と緯糸に分けて、並行して進める。 |
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A | 経糸準備 |
糸を経糸として織機に掛けることが出来る状態にする。 作業内容としては、整経と糊付けに分れる。 どの段階で整経を行うかによって、3つの流れに大別できる。 (図では緑色の矢印) |
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ア | 整経 |
必要な本数の経糸を、長さを揃えて、柄組みをしてビームに巻き付ける。 荒巻整経による方法と部分整経による方法がある。 (図では緑色のボックス) |
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イ | 糊付け |
織りやすくするために、糊を付けて経糸を保護する。 (図では水色のボックス) |
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B | 緯糸準備 |
糸を緯糸として織機で使える状態にする。 (図では黄色のボックス) |
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3 | 製織 |
織機で布を織る。 |
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4 | 仕上・加工 |
織り上がった布に仕上・加工をほどこす。 |
お断り
このページの図表と説明は、兵庫県播州地方の地場産業である「播州織」の生産工程を念頭に置いています。
播州地方には、紡績会社は存在しません。使用する糸そのものは、紡績会社から買い入れます。そのため、染色前の原糸の生産工程(紡績など)については割愛しています。