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麻糸の糊付

麻織物には独特の風合いが有ります。麻の種類はいろんな物があり一般的には、潤紡糸と乾紡糸に分かれます。例えばリネンは潤紡糸で、ラミーは乾紡糸です。

リネン

潤紡糸のリネンはリネンから溶け出すペクチンと言う膠質を使い精錬をせず紡績してあります。

ペクチンは天然の多糖類で糊のような役目をします。 そのため原糸は濃いベージュでかなりのごわごわ感があります。 強度もかなり強く、麻番手(1/40以下)によっては生地糸のまま製織が可能です。それ以上の細番手では、必ず糊付が必要ですし、完璧な整経が必須です。

製品になると肌にやさしく、サラッとして、爽やかな涼感があるのが大きな特性です。 それは、コットンやシルクに比べ、吸水・発散性に優れているため、水分や汗をすばやく吸い取り、かつ発散させるからです。

ラミー

乾紡糸のラミーは、精錬をし不純物を除去して紡績してあります。

ラミーの特長は非常に毛足が長くコシがつよくシャリ感があり、汗ばんでも肌に密着せず天然繊維の中でも最も吸湿(汗)・速乾性に優れています。 また、製品では自然の上品な光沢もあります。

麻糊付

藤岡糊付所では、麻の糊付(麻糊付)も行っています。

リネンの糊付は特に難しく、整経・織布工程の柔軟な協力が無ければ良い製品が出来ません。

麻織物の産地としてはあまり知られていませんが、播州織でも麻織物が認めてもらえるよう、麻の藤岡糊付所と認めて貰えるよう努力を重ねています。