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へそくり

綜麻(へそ)

麻糸は糸の中では、最も古い歴史があり、馴染み深い繊維です。

そして、つむいだ麻糸を環状に幾重にも巻きつけたもの(おだまき)を「綜麻(へそ)」といいます。

糸を巻いていく作業のことを「繰る」と言いますが、この糸繰り作業は、細く紡げば紡ぐほど長く良い糸がとれました。しかし、そのためには、時間も腕も要ります。本当に少しずつしか稼げません。努力の末、腕が上がると細長く良い糸が余分に紡げ、余分の手当てにつながりました。

つまり、へそくりとは、元々は「綜麻」を繰って得た副収入のことでした。

綜麻はいつのころか「臍」と混同され「臍繰り」となったそうです。腹巻(おへそ付近)にお金を隠したりもしたので、自然とそうなったのかも知れません。他にもいろいろと説があるようです。

へそくりの想い

小さなことからこつこつと努力が必要で、一石二鳥や一攫千金を狙わず、一生懸命に汗をかき、綜麻(へそ)繰りをして、努力の結果与えられたお金に感謝し、そのお金を大切に遣わせて頂きたいと思うものです。